整備工場の高いバッテリーチェッカーで、バッテリーを調べたらリップル電圧異常と表示されて、リップル電圧って何だろうと思い調べました!
自動車のエンジンをかけている際、オルタネーターが発電し、電装部品に電気を供給します。
オルタネーターは交流電圧を発生させますが、その電圧はダイオードによって直流に整流されます。
しかし、この整流過程で微小な電圧変動が残ることがあります。
この微小な電圧変動のことをオルタネーターのリップル電圧といいます。
それでは、もう少し、詳しく書いていきますね。
オルタネーターの整流とリップル電圧とは?
オルタネーターの発生電圧は通常6個のダイオードで整流されています。
これらのダイオードは電気を一方向にしか流さない特性を持っており、それによって交流電力を直流に変換します。
オルタネーターに取り付けられたダイオードには、負荷に対して高電位側に3個、低電位側に3個配置されています。
しかし、ダイオードによる直流整流では完全に一定の電圧が得られるわけではありません。
整流された直流電力には微小な電圧変動が残ります。
この微小な電圧変動がオルタネーターのリップル電圧と呼ばれるものです。
オルタネーターとは?
オルタネーターは、自動車のエンジンによって回転するローター(電磁石)によって発電される交流電力を、ステーターと呼ばれる部品に供給する役割を担っています。
簡単に言うと、発電機になります。
ステーターは三つのコイルで構成されており、三相交流の起電力を得ることができます。
しかし、このままでは自動車の電装品には利用できません。
そこで、オルタネーターの発生電圧はダイオードによって直流に整流して出力されます。
なぜオルタネーターのリップル電圧を点検整備する必要があるのか?
オルタネーターのリップル電圧は微小なものであるため、通常は問題となることはありません。
しかし、オルタネーターが長時間使用されたり、ダイオードに不具合が生じたりすると、リップル電圧が増加してしまう可能性があります。
リップル電圧が増加すると、電装品へ供給される電圧も不安定になります。
これは自動車のエンジンの正常な動作や電装品の故障につながる可能性があります。
また、バッテリーへの充電も十分に行われないため、バッテリーの寿命が短くなるなどの問題も生じます。
オルタネーターが悪いとバッテリーが上がりにつながりますからね!
そのため、オルタネーターの点検整備は重要な作業となります。
電圧の点検やリップル電圧の測定などを行うことで、オルタネーターの正常な機能を確認することができます。
定期的な点検整備によって、リップル電圧の増加でオルタネーターの故障を知ることが出来るんです。
まとめ
オルタネーターのリップル電圧は、オルタネーターが発電し直流に整流した際に発生する微小な電圧変動のことです。
この微小な電圧変動が増加すると、電装品への電圧供給が不安定になり、エンジンの正常な動作や電装品の故障の原因となる可能性があります。
バッテリーやオルタネーターの点検整備を定期的に行うことで、いきなりエンジンがかからないなどの車の故障を防ぐことができます。
たまにエンジンの始動時にオルタネーターの発電状態や充電電圧を点検し、適切なメンテナンスを行いましょう。
これによって、安心して自動車を利用することができます。