スバルのBP型レガシィの走行中の異音について書いていきます。
スバルのBP型レガシィにお乗りのお客様からのご相談。
「走っているとポコンポコンと音がする」
走行距離も伸びてきているし、ショックアブソーバーがヌケているのかも?という相談でした。
お車をお借りして試走してみたところ・・・
50~60km/hくらいで走行中に段差を踏んだ際に後方からポコンポコンと音がしていました。
低速ではそこまで音の発生は感じられません。
スバル BP型レガシィの走行中異音。原因は?

http://sti.jp
お客様はショックのヌケかも?という話をしていました。
たしかにショックアブソーバーのオイルや封入ガスが漏れたりしていれば似たような音が発生することもありますが、低速でも発生しますので今回とは条件が異なってきます。
感覚的に足回り関係の音なので、ショックのヌケではないことの確認もふまえて車両をリフトアップし、下回りの点検をします。
やはりショックアブソーバーにオイル漏れの痕はありませんでした。
引き続き足回りの部品をゆすったりしながら点検をしていきます。
すると、とある部品の取り付けが緩くなり、手で動いてしまう部品がありました。
リアのスタビライザーです。
原因は、リアスタビライザーブッシュの摩耗によるガタでした。
スバル BP型レガシィの走行中異音はこうして直した。

https://www.carsensor.net
そもそもスタビライザーとは?という話になりますが、自動車はカーブを曲がる際には多少横に傾いてしまいますよね?
その傾きをおさえる部品がスタビライザーです。

https://www.do-luck.co.jp
スタビライザーはこういった「スタビブッシュ」を用いて車体と足回り部品に連結されて、カーブ時の車両の傾きをおさえています。
このブッシュが走行によりへたったり、摩耗したりします。
そしてブッシュが摩耗してきてスタビライザーの取り付けが甘くなってくると、段差の乗り越えなどで音を出すことがあります。
お客様にはすぐにタイヤがはずれたり、走行不能に陥るような不具合ではないことをご説明しました。
そして、後日スタビライザーブッシュを新品交換にしたところ音は改善しました。
まとめ
走行中の音の発生は色々なものが原因となっていますが、今回はゴム部品の摩耗でした。
ただの棒のような部品を固定してるだけのゴムがそんなに摩耗したりするの?
と思ってしまいますが、スタビライザーは走行中にねじれたり、横にずれたりする部品です。
よって摩耗が発生します。
スタビブッシュ自体はゴム部品なので部品単価はそれほど高くありません。
社外品も多く出回っていますので個人購入も比較的容易で、交換作業も工具やジャッキがあれば簡単な部類に入るでしょう。
また、お客様が疑っていた「ショックのヌケ」も足回りの劣化でよく言われる部品ですが、ショックアブソーバーは高額な部品です。
交換に踏み切る前に他の場所で不具合が起きてないかチェックすると良いでしょう。
コメント