スバルのGH型インプレッサにお乗りのお客様がご来店されて、
「エアコンが効かない。外気導入にすると何とも言えないような臭いがする」というご訴え。
内気だとそこまで臭いはしないそうです。
実際に車の近くまでいくとすでに近寄っただけで何とも言えない臭いが・・・無意識にも顔をしかめてしまう臭いです。
アイドリング状態でエンジンルームから若干「カラカラカラ・・・」といった音も聞こえます。
スバル GH型インプレッサのエアコン不調とエンジンルームからの異臭。原因は?
エアコンを外気導入にしている場合、エンジンルームのそばから外気を導入しているので、臭いの原因はエンジンルームにありそうです。
エンジンルームを点検します。
ボンネットを開けるとさらに臭いが強くなりました。音もさっきより大きく聞こえます。
異常がないかエンジンルームを見ていると、エアコンのコンプレッサーのクラッチ部分が変色してるのを発見しました。
通常はクラッチ部分は黒い塗装がされているのですが、真っ白になっていました。
コンプレッサー部分が異常に発熱している状態です。
音もここから鳴っている様です。
原因はエアコンコンプレッサーのクラッチ焼き付きでした。
スバル GH型インプレッサのエアコン不調とエンジンルームからの異臭はこうして直した。
コンプレッサーとはこのようなものです。

引用元:http://www.valeocompressors.com
エアコンコンプレッサーのクラッチ部が壊れたものの修理はコンプレッサーごとの交換が一般的な修理方法です。
焼きついてしまったクラッチ部分のみ交換という方法もありますが、クラッチ部分のみの部品が手に入れられればの話です。
なかなかクラッチ部分のみというのは出回っていないので難しい修理方法になります。
また、コンプレッサー本体にダメージが入っていると修理不能です。
インプレッサの場合、エアコンコンプレッサーだけは発電機やパワステポンプとは別の補器ベルトで回しています。
このまま使い続けた場合、最悪コンプレッサープーリーが脱落して二次被害が出る恐れがあったので、エアコンは効かなくなってしまいます。
暫定処置としてエアコンベルトを取り外して一旦お返ししました。
後日、新品のコンプレッサーを用意して交換し、修理完了となりました。
まとめ
異臭のご訴えだったので最初は何かとおもいましたが、原因はエアコンの機械的な故障でした。
距離の伸びた自動車は今回の様に補器類のプーリーが破損したりするケースもあります。
また、今回交換したコンプレッサーという部品はネットなどで個人購入することも可能ですしリビルト品というものもあります。
しかし、コンプレッサーの交換作業はエアコンガスの回収や再充填が必要で、エアコンガスと専用の設備が必要になります。
エアコンガスの回収を怠り、大気開放させることは禁止されているので、個人での修理はなかなかしづらい作業になるでしょう。
交換が必要になった際には整備工場や電装屋さんにご相談ください。
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