スバルのTT型サンバートラックにお乗りのお客様からの相談。
「最近加速をしようとすると調子が悪い。特に朝方。」
エンジンが暖まってくると症状は薄れるそうなのですが、以前よりエンジンのパワーがない感じがするとのこと。
数日お預かりし、朝方にエンジンをかけてみると・・・
アイドリングはするものの、アクセルを吹かすと回転がスムーズにあがらず、バババッと排気音もバラつき気味。
試乗してみると加速も悪く、車体がゲツゲツと揺れながら加速していく。
どうもエンジン不調のようです。
スバル TT型サンバートラックの加速不良。原因は?
あきらかにエンジン不調ではあるがエンジン警告灯などのランプ点灯はなし。
エンジンの自己診断が働いていないので、
まずはあまり手間のかからない所かつ、車が自己診断できないエンジンの消耗品の部位から点検を始めます。
エアクリーナーは汚れはあれど良好。
スパークプラグはかなり摩耗が見受けられました。
スパークプラグがついていたプラグコードをみてみると、エンジンにつく辺りに白い斑点が。
どうやらプラグコードのリークが発生しているようです。
スバル TT型サンバートラックの加速不良はこうして直した。
ガソリンエンジンはガソリンを燃やして動力を得ているわけですが、燃やすためのきっかけ=火花が必要です。
ガスライターとか、ガスコンロで火をつける時に火花がチラっとでますよね?
アレと同じようなものが自動車のエンジンにもついています。それがスパークプラグです。
今回はスパークプラグに電気をながしているプラグコードがリーク(漏電)し、電力が弱まったことにより火花が飛びづらい状態になっていたようです。
朝方などのエンジンが冷えているときは通常よりも強い火花を必要とします。朝方に症状が強くでるのはその為ですね。
漏電しているプラグコードを交換すればOK!かと思いがちですが、それだけではすぐに再発の恐れがあります。
そもそものスパークプラグの電極が摩耗している場合、火花が飛びづらくなるため漏電もしやすくなります。
サンバーのスパークプラグは2万kmで定期交換推奨のプラグが使われています。
軽トラックは積載状態でもパワーを出すためにギヤがローギヤ気味の設定になっております。
一般の乗用車よりもエンジン回転数が高めに使われる環境だった為に早期摩耗が発生してしまったようです。
今回は漏電してしまったプラグコード4本と漏電の原因になってしまった摩耗したプラグ4本を交換したところ、症状が治まり修理完了となりました。
まとめ
プラグコードに白い斑点がでていたらリーク(漏電)のサインです。今は症状を感じなくてもいずれは顕著に不調がでてきます。
軽トラックは最たる例ですが、軽自動車は普段の走り方でもエンジン回転数が高めになっている車種が多く、スパークプラグの摩耗が早い傾向にあります。
乗用車と同じ走行距離でも摩耗は1.5倍程度早く進んでいると考えてもいいです。
また、今回のプラグコードの様に二次的に不具合を発生させてしまい、修理代がかさむというケースもあります。
スパークプラグは部品の入手も用意で、手軽に点検できる部類の部品なので、走行距離がかさみがちな方はご自身で点検されてみても良いと思います。
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