回生ブレーキってどんな仕組み?メリット・デメリットは?

回生ブレーキってどんな仕組み?メリット・デメリットは? 車の仕組みに関する事

従来のガソリン車ではメカニカルブレーキ(ディスクブレーキやドラムブレーキ)、あるいはエンジンブレーキを使って減速させることはよく知られていると思います。

ではハイブリッドカーや電気自動車など、モーターを有する自動車に関連した「回生ブレーキ」という言葉はご存じでしょうか。

「回生」を広辞苑で調べてみると「いきかえること」と定義されています。

一体どのようなブレーキなのでしょうか。

その仕組みとメリット・デメリットについて説明いたします。

回生ブレーキの仕組みはどうなっている

「回生ブレーキ」を理解する上で大事なのがモーターの特性です。

モーターは電気を流すと回転しますが、逆に軸を回転させるとモーターは電気を生み出します。

つまり、使い方によってモーターは駆動だけではなく発電機(ジェネレーター)にもなりうるのです。

モーターの軸を回転させて発電できるということは、運動エネルギーを電気へ変換できることを意味します。

この特性を利用して、車の減速時にタイヤの回転力でモーターを回すことで、運動エネルギーを電気として回収することが可能となります。

モーターを回転させるのには力が必要であり(一定の抵抗が生じるため)、車を減速するよう作用します。

これはブレーキと同じ働きであり、運動エネルギーを回生しながら(いきかえさせながら)ブレーキとしても働く=回生ブレーキと呼ばれることになったのです。

JP | Bosch 回生ブレーキ

 回生ブレーキの原理・効率について

ドライバーがアクセルを緩めるかアクセルオフの状態、あるいはブレーキを踏むとコンピューターが回生ブレーキを作動させます。

すなわちモーターが駆動モードから電気を生み出すジェネレーターモードへ切り替わります。

生み出された電気は蓄電池(バッテリー)へ充電され、加速時の電力エネルギーとして再利用することができます。

回生ブレーキの効率に関して具体的な数字は各社ともに公開されていません。

車両によって使用しているバッテリーの種類やブレーキ制御システムの違い、運転の仕方によって大幅に変わるためとされます。

正確な値を示すことは難しいですが、現在では7~10%以上の燃費向上は望めると考えられます。

車両が停止する直前等はモーターによる発電を行うための回転力がないため、通常のブレーキパッドが活用されます。

急停車時も4輪を個別で制御する必要があるため摩擦ブレーキが活用されます

回生ブレーキのデメリットについて

回生ブレーキは起動にタイムラグがあり、駆動輪にしか作動せず、減速力としてもそれほど大きくないためブレーキとしては不完全とされます。

そのため実際には普通の摩擦式のブレーキが併用されています

ハイブリッドカーなどでブレーキを踏むと、減速が安定しないと感じることが多いと思われますが、弱いブレーキングでは特にその傾向が強くなります。

それはブレーキに関わるいろいろな力が入り交じり、油圧ブレーキと回生ブレーキだけでなく、エンジンブレーキや発電制御のオン・オフなど、走行抵抗になる部分も細かく変動してしまうためであり、まだまだ制御の完成度が低いシステムも存在しています。

しかしながら、最近は大きなモーターを積んだ電動車両も出現しており、メカニカルブレーキを全く使わずに停止まで回生ブレーキによって行なえるものがあります

そのほかのデメリットとしてモーター音が気になる、という人もいるようです。

回生ブレーキのメリットについて

従来のガソリン車では摩擦ブレーキで放出されていた熱エネルギーを回収できるようになったことにより、以下の3つのメリットが生じると考えられます。

電気自動車の航続距離の延長

ハイブリッド車の燃費向上やCO2排出量の削減: 従来のガソリン車のブレーキでは、減速エネルギーを熱エネルギーに変換し大気に放出しています。

言わばこの捨てているエネルギー分を、電気エネルギーとして使用できるため燃費が良くなるのです。

回生ブレーキによって生み出された電力は一度バッテリーに蓄積されてモーターを駆動するのに使える上、エアコンやオーディオ、ライトなどの電装関係のエネルギーにも使えます。

ブレーキパッドの寿命延長:回生ブレーキはモーターの抵抗を用いて減速しているので、ブレーキパッドやブレーキディスクといった部品を消耗させません。

上手に回生ブレーキを使えば、これらの部品の寿命も伸ばすことが可能です。

まとめ

運動エネルギーを電気エネルギーとして「いきかえさせる」回生ブレーキ。

摩擦ブレーキであれば使うことができずに捨てるだけであったエネルギーを使えることを考えると非常にエコな良いシステムと言えるのではないでしょうか。

バッテリーの量は確認しておけば困ることはありませんし、ブレーキの力が弱いことも知っていれば気になることはありません。

運転方法によって燃費が大きく変わってくるので回生ブレーキを使用することを意識した効率の良い運転の仕方やモーターの音などに慣れていくことが非常に重要と考えられます。

今なお回生ブレーキの効率は進化を続けており、デメリットがほぼない方向へ進化していく可能性も十分あります。これからの進化も非常に楽しみですね。

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